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ゴールドカード以上のクレジットカードを持っている=収入が高い、と認識する人が多いのはなぜ?
クレジットカードの信用ってどれだけのものなの?と思う出来事がありました。
あるホテルの宿泊の際、クレジットカードの提示を求められたんですね。
特に不都合もなかったので、その場で当たり前にクレジットカードを差し出しました。
これは、クレジットカードによる身分証明を求めているのです。
ホテル側は、クレジットカードのカード会社を信用しています。
そして、カード会社が私たちの身元を信用してクレジットカードを発行していることによって、ホテル側は私たちの支払い能力を信用するのです。
さらに、名前、住所、連絡先、勤め先、収入などの情報がクレジットカードを作る時にカード会社に登録されていることが、ホテル側には安心材料となるわけですね。
このように、クレジットカードの提示が必須であったり、支払いがクレジットカードのみであったり、何かしらの身分証明でクレジットカードを使うという場面はけっこう身近に転がっているものです。
代表的なところではインターネットのプロバイダ料金や有料サービス、有料コンテンツをクレジットカード決済のみに指定しているところがあります。
また、レンタカー屋さんでも車種によっては支払い方法をクレジットカードのみに限定しているものがあったり、そのレンタカー屋さんが現金を受け付けないお店の場合もあります。
レンタカーであれば、貸した車を返してもらわないといけないわけです。
いくら現金でお金を受け取ったからといえども、乗り捨てられたり、傷をつけて返されたりしては困るわけですよね。
ホテルでも宿泊をするわけですから、商品である宿泊設備が壊されたりしては困りますし、備品を盗まれる可能性もあります。
そういった、サービス提供において店側が保証を必要とする際には、相手の支払い能力と身元証明になるクレジットカードというものが大きな信用となるわけです。
ただ単にクレジットカードを提示すればいい、とは限らないサービスもあります。
これはサービスを提供するにあたって必要な金額とカード会社の信用が関係してきます。
海外発行のクレジットカードや、審査が厳しくないカード会社のものだと受け付けられない可能性もあります。
そういった信用力をもってして、クレジットカードは持っているだけでステイタスになるという種類のものがあります。
例えば、ゴールドカード、プラチナカード、ブラックカード、というように通常のクレジットカードよりも上ランクのクレジットカードがあります。
このランクの違いは限度額と年会費です。通常のクレジットカードより高額な支払い能力が必要になるわけです。
収入の自己申告や利用実績によって所持可能になるのは多くの場合ゴールドカードのみです。
それよりもランクが上のクレジットカードになると、収入のみが審査されるわけではありません。
カード会社によって違いはありますが、プラチナカードからは自己申告では手に入れることができないものがほとんどです。
年収やこれまでの利用実績はもちろんのこと、年齢やゴールドカード会員期間などに応じてカード会社からの招待状が届きます。
ブラックカードからは、年収、年齢、利用実績に加えて自家保有などの保有資産も審査に含まれます。
そして、「この人なら信用できる。もっと自社のクレジットカードを使ってほしい」と、カード会社がハイグレードのクレジットカード保有者を選ぶのです。
そういう理由から、ブラックカードやプラチナカードを所持している人は、カード会社からの招待があった人であるということ、その招待状をもらう人がどういう人間なのか、どんな審査基準をクリアしている人なのかを、クレジットカードの提示を求めるサービス提供事業者側は知っているのです。
よく知らなくても、ゴールドカード以上のクレジットカードを持っている=収入が高い、と認識する人が多いと思います。
それ以上に、プラチナカードやブラックカードを所持している人は、社会的地位や信用をクレジットカード会社が認めるほど、収入だけでなく社会的信用が高い人であると認めているのです。
クレジットカードが日本より普及している海外では、特定のブランドのクレジットカードを提示すると、どんなに満席のレストランでも通される特別な席があったりします。
そのクレジットカードを持っている人を、満席だからといって追い返したり待たせたりしては失礼にあたる、という認識なのです。
そんなことをしては、そのクレジットカードを保有する人がどれだけ社会的信用や社会的地位が高い人か、または年収の高い人間であるかを知らないのだと、レストランのブランドにも傷がつくわけですね。
その為にレストランでは、満席であっても対応できるようにいくつかの特別な席を確保しています。
そういった席を用意しているレストランは、そもそもハイグレードな人が使うためサービスも一流でなければならないという認識です。どんなクレジットカードを持つ人がどんな人間であるかなど、一般常識の他ならないのです。
そこまでの年収や社会的地位を必要としなくても所持できる通常のクレジットカードでも、カード会社が発行する相手には信用がついてくるわけです。
ですから日本でも、現金を支払った後に問題が起こっては困るようなレンタカーやホテルではクレジットカードの提示を求められる事が増えてきています。
中には、クレジットカードの提示ができない場合に保証金を求めるサービス提供事業者もあるという事ですが、まだまそこまで身近な話ではありません。
日本のサービス提供事業者は、まだ顧客を信じているということです。
サービス提供事業者側は、支払いが確実なクレジットカードの提示に安心を得ることはできるでしょう。
しかし、顧客を信頼してサービスを提供すること、顧客もきちんとサービスを利用するという事が日本ではまだまだ大事にされています。
これも日本が人とのつながりを大事にする習性や礼儀という文化の名残のひとつかと思うと、クレジットカードの信用のみを重視するサービスだけの世界というのも何やら悲しい気持ちになります。
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